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足利事件

足利事件が10月21日に再審開始

 栃木県足利市で1990年に当時4歳の女児が殺害された「足利事件」で、一度は無期懲役が確定し、再審請求審でのDNA型再鑑定を通じて今年6月、17年班ぶりに釈放された菅谷利和さん(68)の再審初公判が21日、宇都宮地裁(佐藤正信裁判長)で始まります。
 菅谷さんが無罪判決を受けることはほぼ確実ですが、早期の判決を求める検察側と、深刻なえん罪、誤判がどのように引き起こされたかの解明を求める菅谷さん、弁護団との間で公判の進め方ををぐって意見対立があり、同地裁がどのような訴訟指揮をするか注目されます。
 初公判で弁護側は、菅谷さんへの有罪判決の根拠とされた警察庁科学警察研究所(科警研)のDNA鑑定と捜査・公判段階での菅谷さんの「自白」を証拠としないよう申し立てます。
 検察側は菅谷さんの無罪を求め、東京高裁の請求審で、犯人の遺留品と菅谷さんのDNA型が一致しないとした検察側鑑定人の証人尋問を求めます。
 弁護側は、(科警研)のDNA鑑定の誤りを証明した再審請求審での弁護側鑑定人による鑑定結果を証拠として採用すること、両鑑定人の証人尋問などを要求します。
 さらに取り調べでの自白強要があり、任意での供述ではないことを立証するため、宇都宮地検が最近開示した当時の取り調べの録音テープを法廷で再生することも強く求めています。

足利事件】1990年に女児が殺害された事件で、栃木県警は91年、女児の衣類への遺留物として「DNA型の一致を理由に同市内のバス運転手だった菅谷さんを逮捕しました。菅谷さんは自白を強要され、公判段階で否認しましたが、最高裁で無期懲役が確定しました。今年5月の東京こうさいでの再審請求即時抗告審で、弁護側、検察側双方のDNA型再鑑定で型の不一致が確認され、6月4日に釈放されました。

2009年10月21日付け「しんぶん赤旗」より

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